無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。 Kindleデバイスは必要ありません。. 部長の志水由布子は同学年だが、彼女と話すときは何故か敬語になってしまう。 アツコの姉、綾子は10才年上で桜華学園のOGだ。 今度、ヤマモトさんと結婚する予定だ。 最近アツコは彼氏の坂田シンイチに襲われたが拒否し、憂鬱になっていた。
『櫻の園』(さくらのその)は、吉田秋生による日本のオムニバス漫画。『LaLa』(白泉社)にて、1985年5月号から1986年7月号まで連載された。
1990年にじんのひろあき脚本、中原俊監督で実写映画化された。2008年11月、中原監督がふたたびメガホンを取り、福田沙紀を主演に迎えてリメイクされた。また、じんのの脚本と堤泰之の演出で舞台化され、2011年までに5回上演されている。
これらの映画・公演についてもあわせて解説する。
概要
毎年春の創立記念日にチェーホフの『桜の園』を演じるのが伝統になっている女子校・桜華学園で、演劇部に所属する少女たちの葛藤を通じて、少女たちの人間関係と心理を描いた。
タイトルは彼女らの演目名であるとともに、舞台となる女子校をも指している。
また各章のタイトル(下記)は桜に関連する季語から採られている。
登場人物
中野、杉山、志水、倉田の4名は、それぞれ「花冷え」「花紅」「花酔い」「花嵐」各章の主役となっている。
中野敦子(なかの あつこ)
アーニャ役。付き合って1年になる彼氏のシンイチとそろそろHするべき時期なのかと悩んでいる。
杉山紀子(すぎやま のりこ)
ヤーシャ役。何人もの男の子と付き合っており(肉体関係はない)、クラスメイトからは何となく遠巻きにされている。俊一という彼氏がいる。
倉田知世子(くらた ちよこ)
ラネフスカヤ夫人役。敦子とは中等部からの親友。背が大きいことが悩みで、今までずっと男役ばかりだったので初めての女性役に戸惑う。男女のことについてとても奥手。
志水由布子(しみず ゆうこ)
ドゥニャーシャ役。演劇部の新部長。同学年の敦子からはなぜか敬語を使われてしまう。男嫌いで、知世子に好意を持っている。
井上志摩子(いのうえ しまこ)
敦子とは中等部からの親友。男女のことについては耳年増。
中野綾子(なかの あやこ)
敦子の10歳年上の姉。桜華学園の卒業生。間もなく結婚する。
坂田シンイチ(さかた しんいち)
敦子の彼氏。別の高校のラグビー部。
書誌情報
単行本
- 吉田秋生『櫻の園』白泉社〈ジェッツコミックス〉、全1巻
- 1986年10月1日初版第1刷発行、ISBN 978-4592130963
文庫版
- 吉田秋生『櫻の園』白泉社 〈白泉社文庫〉、全1巻
- 1994年12月18日初版第1刷発行、ISBN 978-4592883210
完全版
- 吉田秋生『櫻の園【完全版】』白泉社 〈花とゆめコミックススペシャル〉、全1巻
- 2013年9月10日初版第1刷発行、ISBN 978-4592197485
映画(1990年版)
ニュー・センチュリー・プロデューサーズ、サントリーの製作により1990年11月3日公開。配給はアルゴプロジェクト。
原作に対して様々なアレンジが加えられており、全体として大きく雰囲気の異なる作品となっている。自身も演劇部出身の中原俊監督が、舞台上演直前の少女たちの複雑な感情を繊細、かつリアルに静かに描き、クオリティの高い作品として第64回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位をはじめ各方面で高い評価を受け、同時に興行的にも成功した。
あらすじ(1990年版)
名門女子校桜華学園では、創立記念日である4月14日に演劇部が「櫻の園」を上演することが伝統になっている。
創立記念日の朝、部長・志水由布子は校則違反のパーマをかけて登校。部員たちが次々と部室に集まり、上演準備が進む中、ヤーシャ役の杉山紀子が喫煙で補導されたため、上演中止になる可能性があると知らせが入る。
部員たちは職員会議を見に行くと、残された由布子の前に紀子がひょっこり現れる。紀子は、他校の生徒と遊んでいて巻き添えで補導されただけで、喫煙はしていないと言う。職員会議では、演劇部顧問・里美先生の必死の意見が通り、上演が許可される。
由布子たちは上演準備を急ぐ。長身の倉田知世子は初めての女役ラネフスカヤに悩んでいたが、由布子が励ます。舞台袖では、今日が誕生日の由布子のため、部員たちは小声でハッピーバースデーを歌う。
幕が上がり、部員たちは舞台へと出ていく…。
キャスト
スタッフ
原作との違い
原作が3月初旬頃から桜吹雪の頃(学園の創立記念日=『桜の園』上演日)にかけてのストーリーであるのに対し、創立記念日当日の朝8時前から開演までの2時間あまりを、映画的手法であるリアルタイム進行に近い形で描いている。
校内以外のシーンはない。
特定の数人にフォーカスして内面語りを多用する原作に対し、本作では内面描写や独白の類はほぼない。かわりに、演劇部員を演じるキャスト全員に役名とセリフがあり、「女子高の群像劇」として描かれる。「異性問題で悩む思春期」の様相は全く強調されず、一部員の雑談として簡単に触れられるのみ。冒頭で彼氏と濃厚なキスシーンを演じる「城丸香織」の描写が、他の人間関係との対比となっている。原作では多くの男子と遊んでいた「杉山紀子」は「志水由布子」に一途な思いを寄せる設定に変更され、「杉山紀子」「志水由布子」「倉田知世子」の三角関係を主題とし、「百合」的な要素を強調している。
2年生で舞台監督の「城丸香織」は原作にないキャラだが準主演の位置づけ。「杉山紀子」「倉田知世子」の2名は、物静かでオーラのある人物として描かれ、原作とは印象が違う。演劇部顧問の「里美先生」(原作では無名のチョイ役)もセリフの多い重要な役どころとなっている。
重要な芝居を行なうのは、志水由布子(中島ひろ子)、杉山紀子(つみきみほ)、倉田知世子(白島靖代)、城丸香織(宮澤美保)、里美先生(岡本舞)の5人。
製作
22人の演劇部員は、全員オーディションで選ばれた。出演者はほぼ新人ばかりのため、撮影前には異例の2か月に及ぶリハーサルを繰り返した。
1990年8月20日に日比谷公園内の松本楼で完成報告記者懇談会が行われた。
ロケ地
エンドロールにクレジットされているのは聖望学園のみ。なお、部室はスタジオセットである。
- 聖望学園中学校・高等学校(埼玉県飯能市 / 屋上シーン、廊下シーン、教室内シーン 等)
- 関東学院中学校・高等学校(神奈川県横浜市 / 外階段シーン、杉山が他校の友人らと話すシーン 等。※後者の背景校舎は現存せず)
- 津田塾大学 小平キャンパス(東京都小平市 / 里美先生と中村先生が語り歩くシーン、予告編で流れるイメージ映像)
- 江東区立深川図書館(東京都江東区 / 進路指導室シーン。※建て替えにより当時の建物は現存せず)
興行
「アルゴ・プロジェクト」の設立に参加したサントリーが大阪と東京に映画館を1館ずつ持っていた関係で3年くらい上映が続いたという。
作品の評価
行定勲は「この映画が描いた女子校の在り方は、男性が情景した女子の世界であり、男じゃなければ創りだせなかった男性目線の少女映画だと思う(中略)少女たちの割り切れない想いは何度観ても胸が締め付けられる。この映画の最大の魅力は少女たちの(そこに映し出されている若い女優たちの)瞬きをすれば過ぎ去ってしまうような尊い時間を余すことなく捉えているところに尽きる。その一瞬の輝きは永遠になった。秘めた恋を告白する演劇部の部長・志水役の中島ひろ子の凛とした仕草、美しいスタイルとは裏腹に緊張を隠せない倉田役の白島靖代、事件の当事者で志水に好意を抱く杉山役のつみきみほの存在感、もちろんあの場所にいた全ての女優たちが素晴らしかった。彼女たちは虚実の境目を越え、二度と訪れることのない青春の姿をカメラの前で曝け出し、それをフィルムに焼き付けることに成功した稀な映画だと思う」などと評価している。
受賞歴
- 第14回日本アカデミー賞 作品賞・監督賞・脚本賞・編集賞・新人俳優賞
- 第64回キネマ旬報ベスト・テン 最優秀作品賞・監督賞・脚本賞
- 第45回毎日映画コンクール 日本映画優秀賞・女優助演賞
- 第15回報知映画賞 作品賞
- 第12回ヨコハマ映画祭 作品賞
- ゴールデンアロー賞 映画賞
ノベライズ
- 「桜の園」:深沢梨絵(1992年、角川ルビー文庫、1990年の映画版を小説化したもの、ISBN 978-4044339012)
その他
「平成名作特集」として2025年6月3日にBS松竹東急で放送された際、冒頭に「この作品には、児童および青少年の視聴に対して配慮が必要と思われる表現がありますが、作品の意図を尊重し、オリジナルのまま放送します。また、演出として長時間無音になるシーンや、原版由来の音声ノイズ等が映像の一部にありますが、あらかじめご了承ください」とのテロップが流れた。
映画(2008年版)
2008年11月8日全国公開。「櫻の園」製作委員会(松竹=テレビ朝日=電通=G.T.エンターテインメント=木下工務店=集英社=白泉社=オスカープロモーション)、配給は松竹。1990年版のリメイクではなく、リ・イメージとして、内容を一新。福田沙紀初主演映画。次世代を担う若手女優共演による青春ドラマ。監督は再び中原俊が務めたが、脚本は『自虐の詩』の関えり香が担当。現代的な青春ガールズムービーとなっている。名門お嬢様女子高、櫻華学園では、ある事情によりチェーホフ『桜の園』の上演が禁じられており、そこに転校してきた元ヴァイオリニストの女の子が、その上演を復活させようと仲間と共に奔走する話、という設定に変えられている。
キャスト
スタッフ
ロケ地
受賞
- 第32回日本アカデミー賞 新人俳優賞(福田沙紀)
主題歌
- 「若葉」スピッツ
オフィシャルビジュアルブック
- 「櫻の園」オフィシャルビジュアルブック:撮影 蜷川実花
ノベライズ
- 「桜の園」:深沢梨絵(1992年、角川ルビー文庫、1990年の映画版を小説化したもの、ISBN 978-4044339012)
- 「櫻の園」:かな(ケータイ小説。スターツ出版、¥1,080)
舞台
1994年4月の公演
1994年4月5日から4月10日まで東京芸術劇場小ホール1で上演。
キャスト
その他スタッフ
- 脚本:じんのひろあき
- 構成・演出:堤泰之
- 美術:本江義治
- 照明:倉本泰史
- 音楽:伊東尚司
- 衣装:池田しょう子
- 舞台監督:二本松武
- 演出助手:米田まゆみ
- 企画・制作:プラチナペーパーズ
1994年10月の公演
1994年10月26日から10月30日まで青山円形劇場で上演。
第8回青山演劇フェスティバル参加作品。
キャスト
その他スタッフ
- 脚本:じんのひろあき
- 構成・演出:堤泰之
- 美術:本江義治
- 照明:倉本泰史
- 音楽:伊東尚司
- 衣装:池田しょう子
- 舞台監督:二本松武
- 演出助手:米田まゆみ
- 企画・制作:プラチナペーパーズ
2007年の公演
2007年6月24日から7月1日まで青山円形劇場で上演。一部はWキャスト(表記は星組公演、月組公演の順)
キャスト
その他スタッフ
- 美術:本江義治
- 照明:倉本泰史
- 音響:石神保
- 衣装:沢木祐子
- 企画・制作:ネルケプランニング
2009年の公演
2009年4月22日から4月29日まで青山円形劇場で上演。一部はWキャスト(表記は星組公演、月組公演の順)
キャスト
その他スタッフ
- 脚本:じんのひろあき
- 構成・演出:堤泰之
- 企画・制作:ネルケプランニング
- 協賛:ヘンミ計算尺株式会社
2011年の公演
2011年7月13日から7月18日まで相鉄本多劇場で上演。本来は同年春に上演予定だったが、東日本大震災の影響で延期となった。
キャスト
その他スタッフ
- 脚本:じんのひろあき
- 構成・演出:さわまさし
- 企画・制作:TUFF STUFF
外部リンク
- 櫻の園 – allcinema
- 櫻の園(1990) – KINENOTE
- Sakura no sono – IMDb(英語)
- 映画『櫻の園』オフィシャルブログ(2008年版)-
- 櫻の園 -さくらのその- – allcinema
- 櫻の園 さくらのその(2008) – KINENOTE
- Sakura no sono – IMDb(英語)
- プラチナペーパーズによる上演記録-
- ネルケプランニング:STAGE/こどもの城 青山円形劇場 提携公演 『櫻の園』
- 櫻の園HDリマスター版 オデッサ・エンタテインメントの1990年版映画のDVDリマスター版の紹介。
- 野いちご かな
脚注
注釈
出典
映画「櫻の園」 紫夜夢猫 <映画・演劇・本・音楽etc.エンタメなんでもレビュー>
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「吉田秋生先生の「櫻の園」をみんなにも読んでほしい 」フワリーの漫画
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【中古】櫻の園/映画写真集 吉田秋生の漫画「櫻の園」中原俊監督による映画化 つみきみほ/サイン・白島靖代/宮澤三保/カバー帯 「海街diary
「吉田秋生先生の「櫻の園」をみんなにも読んでほしい 」フワリーの漫画
【映画ポストカード】櫻の園 2008 福田沙紀主演 中原俊監督 吉田秋生原作 寺島咲・杏・大島優子・はねゆり・武井咲・米倉涼子・上戸彩の落札
映画写真集 櫻の園 1991年 付録冊子付 原作・吉田秋生 中島ひろ子 つみきみほ 白鳥靖代 宮澤美保 古川りか 監督・中原俊 カバー サン
Yahoo!オークション 櫻の園 吉田秋生 白泉社文庫 送\130
「櫻の園」 吉田秋生 著|地球最後のお父ちゃん|note
櫻の園 ブルーレイ 【セル品】 中島ひろ子 / つみきみほ 原作 / 吉田秋生 メルカリ
毎年、創立祭にはチェーホフの戯曲〈桜の園〉を上演する高校で…というようなストーリー紹介も今さら野暮なほど、よく知られた作品だろう。 1990年には中原俊監督によって映画化されている。 素晴らしい出来栄えに嘆息した、という方も多いと思う(僕もリアルタイムで観た)。 今回初めて漫画を読んで、僕が最も感銘を受けたのは、登場人物の倉田と志水のダイアローグ。. 作品内容 丘の上の女子高校、桜華学園。 春の創立祭で、チェーホフの”櫻の園”を演じる演劇部員たち。 思春期の乙女たちのほのかな心情をセンシティブに綴る必読の連作短編集!